検査技師になるには大学と専門どちらが良いの?
今回の記事のテーマはこちらです。
“臨床検査技師になるために
大学か専門学校(短大)のどちらに進学すべきか?”
きっと臨床検査技師を目指す受験生は、誰しもがこの選択に悩むはずです。
ちなみに僕は専門学校を卒業しています。
4年制と3年制のメリットとデメリットを知った上で、判断をしていきましょうね。
*臨床検査技師になる方法についてはこちらの記事をお読みください。
【結論】進学をするならば「大学」がおすすめ
結論から言うと、
まだどちらかに決めていない人は「大学」をおすすめします!
くまのこ先生は、専門卒なのに大学をすすめるのですか?
はい。
専門学校を卒業したからこそ、大学をおすすめしたいですね。
まずはそれぞれの特徴を説明していきましょう。
大学に進学するメリット
まず、大学への進学をお勧めするメリットについては、下記の通りです。
- 卒業すると「学士」の称号が得られる
- 就職先が多く、就職活動に時間がかけられる
- 細胞検査士を目指せる
- 初任給が高い
- 昇進に影響が出る
- 実習機材が最新で豊富に揃っている
- 4年間あるため、国家試験まで余裕がある
- 専門科目以外の教養科目の勉強ができる
- 卒業して大学院に進むこともできる
- 描いていたようなキャンパスライフが過ごせる
大学の場合は就職先も企業などの選択肢が広がると思います。
それと、学士の称号はとても大きなメリットになりますね。
学士がなければ、大学院に進むことができません。
給与が高いことも良いですが、
憧れのキャンパスライフを過ごしたいですね。
次に大学に進学するデメリットについてもお話をしてきましょう。
大学に進学するデメリット
- 資格を取得するまで4年かかる
- 学費が高い
- 入学のための倍率が高い
専門学校(短大)と比べると、国家試験まで1年間長く勉強する事になります。長く勉強する分、学費も高くなります。
逆に専門学校に進学するメリットと、デメリットも知りたいです。
そうですね。
お話しましょう
専門学校(短大)に進学するメリット
- 3年間で臨床検査技師の資格を取得できる
- 大学に比べて学費が安い
- 臨床検査技師の知識を効率良く学べる
大学と比較するとメリットが少ない気がします。
そうですね〜。
でも、資格をとるために3年間で学べるのは大きいです。
僕のように大学を2年間ほど通ったり、大学を卒業して就職をし、そこから資格を目指すという人は専門学校(短大)は良いかもしれません。
実際に僕も、早く資格をとって働きたかったので
専門学校に入学する事を決めました。
専門学校(短大)に進学するデメリット
- 大卒と比較すると初任給が安い
- 就職活動にたくさんの時間が充てられない
- 国家試験まで時間的余裕がない
- 就職先が少し限られる
- 教養科目の勉強はしない
- 昇進に影響する
デメリットが多いですね。
とにかく、卒業するまで時間がないので
どんどん知識を詰め込んでいくので、忙しいです。
それぞれのメリット、デメリットを理解したところで、次は僕が感じている具体的なお話しをします。
専門学校は短期間で臨床検査技師になれる場所
専門学校はその名の通り、「臨床検査技師になるための養成学校」です。
臨床検査技師に必要なあらゆる知識を3年間で叩き込み、午後授業は実習がほとんどなので、
現場ですぐ活躍できるための技術を学ぶことができます。
僕も専門学校に通っていましたが、
本当に臨床検査技師になるための学校という印象を受けました。
大学を中退して、入学したこともあるので、少し大学生活が恋しくなりましたね。
とにかく、
僕は大学を2年行って中退をしていて、早く資格を取って働きたかったので専門学校を選択したのです。
つまり当時の僕にとっては、専門学校の方が自分に合っていたんですね。
このように僕が大学進学を進めていても、専門学校の方が自分に合うケースもあります。
このような理由で専門学校を選んだ人もいました。参考までに。
大学卒業後に一般企業に就職。
文系の高校を卒業し、理系科目は苦手意識があった。
会社を5年間勤めていたが、自分の将来に不安を感じ、資格を取ることを決意。
資格は単純に医療系が良いと思い、臨床検査技師を目指す事にした。
生活もあるので、
大学よりも短期間で資格を取れる専門学校に進学し、現在は臨床検査技師として働いている。
専門学校を卒業した僕が辛かったこと
これは僕が経験したことで、他の専門学校の卒業生も必ず感じることだと思います。
一番不愉快に感じた事は、「大卒組」と「専卒組」で比較をされる事です。
それは非常に嫌ですね。
それぞれ、色々な経緯があって臨床検査技師になったのに。
そして、「大卒の方が給与が高い」事もモチベーション低下に繋がりました。
また、役職などの昇進についても、大卒を優先することがあるので、
専卒の臨床検査技師はどんどん肩身が狭くなっていく感じでした。
これはあくまでも【大きな病院に就職した場合】の話です。
たくさんの患者さんが集まる機関なので、臨床検査技師としてレベルアップする事ができます。
もちろん、専卒の臨床検査技師でも総合病院や大学病院でバリバリ活躍している方もたくさんいます。
僕の実体験で感じたことを素直にお話しをしました。
ちなみに現在は、クリニックで働いていますが、
クリニックの場合は「現場力」が最優先されるため、こんな思いはしないで働けています。
大学は人間性を深めることができる場所
次に大学の話をしましょう。
大学には専門学校と違って様々な学部があり、たくさんの学生がいます。
またサークルやクラブ活動などを介して、「新しい出会い」がたくさんあるんです。
専門学校を卒業した僕が大学を進める理由はここにあります。
たくさんの人に出会い、「自分という存在」を理解し、深めることができます。
そして、人間性や信頼性、コミュニケーション能力が養われるからです。
何度もいいますが、専門学校はとにかく国家試験に受かるための学校で、知識や技術を学べることができますが、忙しさのあまり、大学で学べるような人間性や教養を深めることができません。
僕が臨床検査技師として大切にしている事は、「コミュニケーション力」です。
これらの土台を作ることができるのが大学です。
知識や技術はその次だと思っています。
臨床検査技師の資格は大学でも専門学校でも取得することができます。
しかし、大学ではそれ以上の財産を得られると僕は思っています。
これは専門学校を卒業し、現役で臨床検査技師として働いているからこそ感じていることです。
医療従事者として、技術や知識を勉強する以前に、
人間性を大切にするという事ですね。
その通りです。
少なからず僕は今まで臨床検査技師として働いて、そう思いました。
視野をひろげ、今の自分の目的に合う進路を選択をしましょう
臨床検査技師になるために、専門学校(短大)より大学の方をお勧めする理由についてお話しをさせていただきました。
しかし、絶対に大学に入学しろというわけではありません。
学費のこと、早く働きたい、キャンパスライフを送りたいなど、
様々な環境の人がいます。
自分に合った進路を見極めていきましょう。
きっと僕は、現役の高校生には「大学にしなさい。」とすすめると思います。
しかし、当時の僕のように「早く資格を持って働きたい」なんて人も必ずいるわけです。
自分のニーズを考えて、進路を決めていけば良いわけですよね。
そして、この記事を読んだ方はそれぞれのメリットやデメリットを理解することができたはずです。
それが非常に大切なことなのです。
大学と専門学校(短大)のそれぞれの特徴を理解した上で、道を選択するのと、
何も知らないで選択をしてしまうのでは、将来に雲泥の差が広がります。
大きく視野をひろげ、「自分で選んだ道は自分の責任」つまり、「自分が選んだ道が正しい選択」と思えるように、納得のいく決断をしましょう!
さいごに〜遠い未来はすぐ近くにある〜
今回は大学と専門学校(短大)のどちらが良いのか?を説明しました。
遠い未来はすぐ近くにあります。
こんな臨床検査技師になりたいという将来像があるのなら、それに向かって今すぐにでも準備をしましょう。
臨床検査技師の「働き方改革」という記事もきっと参考になると思いますので、こちらの記事も読むことをお勧めします。