エコーのハンズオンセミナーを最大限に活用する方法!「習うより慣れろ」?…いや、「習って慣れろ」!#11
こんにちは、臨床検査技師・医療ライターのサユコです。
子供の成長が著しいと感じる今日この頃です。
さて、最近は対面形式の勉強会やセミナーが完全に復活しつつありますね。新型コロナの影響が大きくて制限されていた時期もあったことを思うと喜ばしいです!
エコーをこれから始める方、始めて間もない方、ブランクがある方などは、ハンズオンセミナーの受講を検討される機会も増えたのではないでしょうか?
今回は、効果的なハンズオンセミナーの受け方について書きました。
これからエコーのハンズオンセミナーを受ける方、受けてみようと思っている方は受講前にぜひご覧下さい!
エコーの悩みがあるならハンズオンセミナーを受講しよう
「練習して!」と言われても、自己流では限界がある。かといって、職場の上司や先輩は、教えるプロとは限らない。
エコーに限らず「手技が上手い」≠「教え方が上手い」です。
本を読んでも知識は勉強できるけど、手技の上達には中々つながらないし…
そこで、私はハンズオンセミナー受講をおすすめします!
ハンズオンセミナーは、エコーにまつわる悩み解決の最短ルートです。
ハンズオンセミナー受講のメリット
まず、私が考えている「ハンズオンセミナーの具体的なメリット」をご紹介します。
自分に合ったアドバイスをもらえる
自分の手技をチェックしてもらい、具体的な改善点とその対処法を教えてもらえます。
自分では気づけなかった癖を指摘してもらえますし、「ここが上手くいけない」という悩みも実際に手技を見せて適切なアドバイスが受けられます。
書籍や講義形式のセミナーでは中々実現しにくく、私がハンズオンセミナーに最も期待することかもしれません。
プロの講師からコツをわかりやすく教えてもらえる
セミナー講師からの指導は具体的です。「手の角度をもう少し左に傾けてみて」という具合で抽象的でふわっとした指示ではありません。私はいつもハンズオンセミナーを受講すると「微妙なニュアンスの言語化が上手いな」と感じています。
職場で上司や先輩に「もうちょっとここをこんな感じでひょいっと…」みたいなことを言われたことはありませんか?(教えてもらう立場ではありますが、私は「それじゃどうしたらいいか全然わからないよ…」と思いました)
実際に自分でやってみると、想像以上に具体的な説明をするのは難しいことがわかります。
わかりやすく伝えられるセミナー講師はまさにプロです!
スポーツでも楽器でも同じだと思うのですが、自己流で時間をかけて試行錯誤するよりも、プロに助言してもらう方が断然上達が早いです。
他の受講者がいる場合は励みになる
マンツーマンではない場合、他にも受講者がいるはずです。
ハンズオンセミナーは、同じように上達を目指して頑張る仲間同士、お互いの悩みや質問、それに対するアドバイスを聞けるいい機会でもあります。
「確かに、そこ知りたいことだな」といった別の着眼点からの質問が聞けるかもしれませんし、「お互い頑張りましょうね!」と連帯感のようなものが生まれます。
私は、受講から5年後に、腹部エコーの超初心者向けハンズオンセミナーでご一緒した方と偶然仕事で再開したことがあります。久しぶりにお話したのですが、お互い超音波検査士の資格を取得してそれぞれレベルアップしていました!
「これからも頑張ろうね、またどこかで会おうね」と言ってお別れしましたが、新たに「頑張ろう」という気持ちが湧いてきました。
私がハンズオンセミナーの効果倍増のためにやったこと
筆者は今までに腹部、乳腺、頸動脈のハンズオンセミナーの受講経験があります。
直近で受講したのは、昨年の「くまのこ検査技師塾」主催のマンツーマンセミナーですので、その時を例にしてご紹介します。
事前にはっきりした目的を設定した
受講のきっかけは、普段あまりオーダーがない頸動脈エコーを毎日20人前後検査している時期があったことです。
その時に
「流速が上手く測れない!もっとスムーズに自信をもって測りたい」
(その他、付随する小さな疑問がいくらか)
…と思ったためでした。
出来るだけ早くこのモヤモヤを解決したかったところ、ちょうど受講可能な日にマンツーマンセミナー開催のお知らせを目にして早速申し込んだわけです。
ハンズオンセミナーで、最低限
「流速の正しい測り方のチェックと、時間をかけず確実に測定するためのコツ」
を習うと目的を決め、セミナーの事前ヒアリングにも記載しました。
せっかく時間とお金をかけて受講するわけなので「これを出来るようになる」「理解する」という目的を設定して受講しましょう!
知識をおさらいした
いい機会なので、受講をきっかけに基準値や手順など最低限の基礎知識をおさらいしました。
万一、事前に知っているべき知識を知らなかったらセミナーを活かしきれないと思ったからです。
当日は1秒も無駄にしない気持ちで集中!
いざハンズオンセミナー当日。
まずは塾長の座学→受講者は私1人だったので、マンツーマンでじっくり実技指導を行ってくださいました。
機械の調整法なども習って手技を見て頂き、具体的なワンポイントアドバイスもその場で指導→実践です。
「この場合はどうすればいいでしょうか?」というその場で出てくる疑問もすぐに聞けるし、答えが返ってきます。事前質問をふまえて、疑問の答えとなる論文などの資料も用意して頂けたのも嬉しいポイントでした。
くまのこ検査技師塾では、私が受講した頸動脈以外にも様々な領域でハンズオンセミナーを開催しています!
(しかもハンズオンなのにお手頃価格です!)
(https://kumanokoboy.com/category/handson-ultrasonography/)
腹部~シャントエコーまで、平日夜から土日までどなたでも受講しやすくなっているので、ハンズオンセミナーをお探しの方はぜひ一度調べてみて下さい。
習って満足、ではなくて実践する!
充実の時間を過ごし、それで満足…してはいけません。
ハンズオンセミナーは「エコーの手技について悩みを解決するため」に受講したわけです。
ハンズオンセミナー翌日から、実際にアドバイスを活かすべく検査に取り組みました。
(講義の時の撮影データも後から頂けるので、見返せます。)
充実のハンズオンセミナーを受けて、私の検査はどう変わったでしょうか。
ハンズオンセミナーを受けて変わったこと
調整が早くなり、検査に無駄な時間をかけずに済むようになった
ハンズオンセミナー受講当初の目的が達成できました!
「上手く流速が測れない時にチェックすべきポイント」
「こんな場合はこの角度からプローブをあてると良い」
など、「これがだめならこうしてみる」という自分の引き出しが増え、迷ったりもたついたりといった無駄な時間がかなり削減できました。
自信をもって検査できるようになった
「自分の引き出し」が増えたおかげで、最初から上手くいかなったとしても「こうすれば大丈夫なはず」「ハンズオンで見てもらったんだから」と自信がつきました。
「大丈夫かな」「上手くできなかったらどうしよう」と不安に思っている時って、自信のなさが行動にも表れてくると思っています。エコーだったら手が泳いだり、何度も計測し直したり…などでしょうか。
ハンズオンセミナー受講後は、自信のなさからくる無駄な時間と操作が減りました。
残念ながら、1回の受講で「もう完璧にどんな人が来ても大丈夫!描出も計測も、一発でできるようになりました!」とはいきません。でも、こんなところに変化があったように思います。
ハンズオンセミナーを受けてからが本当のスタートです!
早いもので、受講してから1年が経とうとしています。
今年も頸動脈ばっかり検査するシーズンがありましたが、去年のハンズオンのおかげで無事に乗り切れました!
今後も技術向上に励み、もしまた迷いや悩みが生じたら「特効薬」としてハンズオンセミナーを受講したいと思います。
まとめ
エコーハンズオンセミナーの活用法についてお伝えしました。
実際の被検者モデルやエコー機器の手配が必要なため、どうしても受講費が高めなハンズオンセミナー。
受講するなら受講費に見合ったものを持ち帰るべく、自分から積極的に準備しましょう!
セミナーで講師から受け取ったものは現場ですぐに実践です。
お互いハンズオンセミナーで実りある時間を過ごせますように。
一児の母。
大学の検査技術学専攻を卒業した後、大学病院→個人クリニック→健診施設と勤務。
現在は検査技師かつ医療系ライターとして、フリーで働いています。
超音波検査士(健診領域)を取得したものの、まだまだ勉強中。