臨床検査技師の「働き方改革」をしよう。
皆さん、臨床検査技師として働き方改革をしてみませんか。
もちろん検査技師を目指す学生の方も、目を通して欲しいとおもいます。
さて、僕が考える働き方改革とは、
「臨床検査技師としての在り方」のことです。
いきなりですが、あなたに問いかけます。
臨床検査技師として、
どんな「理念(ビジョン)=目的」を持ちながら働いていますか?
どうでしょうか。
あなたは、答えを頭に浮かべ、すぐに口に出せるでしょうか?
きっと、言葉として伝えられる方は少ないと思います。
臨床検査技師として活躍している人や、キラキラと輝いて働いている人って、自分のことをきちんと理解しています。
検査技師としての在り方を改める事によって、人生が大きく変わっていきます。見違えるように、世界が変わっていくのが、わかるはずです。
そんな体験をするための一歩がこの記事になります。
僕が提唱する【くまのこ流働き方改革】をぜひ参考にしてください。
あなたは今、どこにいるのでしょうか?
僕は臨床検査技師ですが、地元にクリニックを開業する目的に向かって計画をしています。
「なんか色々と大変そう。というか、検査技師で開業なんてできるの?」
そんな声が聞こえてきそうです。
実際のところ、着実に準備をこなして開業に向けて順調に進んでいます。
なぜなら、
“自分の居場所をきちんと把握し、どこに向かって進めば良いか明白だからです。”
これから、例をお話しますので、
イメージしながら読んでみてください。
あなたは今、見知らぬ土地にいます。地図を見ながら目的の場所へ向かっています。
しかし、どうしたことか、なかなか目的地にたどり着く事ができません。それは、見ている地図が「見開き1枚の世界地図」だからです。
つまり、目的地に辿り着けないのは、自分がいまどこにいるのか、把握ができていないからです。
次に、あなたは自宅のリビングで休んでいるとします。
ゆっくりと立ち上がり、玄関の方へ目線を向けることができますか?
あなたは、何事もなく玄関の方へ目線を向ける事ができるはずです。
それは、自分がいま、どこにいるか把握しているからです。
そうなんです。
目的地を目指して進むためには、「自分がいまどこにいるのか? どんな状況なのか?」を
理解していなければなりません。
目的地がわかっていたとしても
どこに向かって歩けば良いのか分からないのです。
目的に向かっていくためには、
「自分がいまどこにいるのか」をきちんと把握をしていなければ、
「目的を達成する事は困難である」という事が容易に考えられます。
自分自身の棚卸しをして、いまいる場所を確かめよう。
自分自身の事って、理解できているようで知らないことが沢山あります。
まず、自分の「棚卸し」をして、きちんと向き合うことから始めるべきです。
- 臨床検査技師としての知識や技術はどのくらい身についているのか
- どんな施設で、どんな業務をしているか
- 自分の好きな仕事や得意分野はなにか
- 病院や上司からの信頼はどのくらいあるのか
- 年収はどのくらいになりそうか
など。
RPGゲームのように、自分のステータスをきちんと知ることが重要です。
自分の強さが分からないのに、ラスボスに挑んでもボコボコにされますよね笑
働き方改革として、自分を整理し、現在地を知ることから始めてみましょう。
検査技師としての理念(ミッション)を考えてみる
自分の棚卸しをして、いまの立ち位置や、己と向き合うことができましたか?
そしたら、臨床検査技師としての理念(ビジョン)を考えてみましょう。理念とはつまり、どんな臨床検査技師になりたいか。という事です。幅広い意味で捉えてもいいでしょう。
筆者である僕の理念は現在、3つあります。
1、地元の医療貢献ができる検査技師になること
2、臨床検査技師と医院経営に携われる技師になること
3、患者にも臨床検査技師にも手を差し伸べられる優しい技師であること
どうでしょうか。
僕自身の根幹にあるのは、「人間性」です。
技術も知識も臨床検査技師として大切なことであることは十分に理解しています。
でも、僕が何よりも大切にしているのは「人と人のつながり」なのです。人柄が一番重要であると考えています。
このように、自分が理想とする検査技師像を思い描くことが必要です。
漠然としてても構いません。まずは紙にペンで「理想の検査技師像」を書いてみましょう。
「超音波検査士になって、たくさんの病気を見つけ患者を助けたい」とか、「検体検査で正確なデータを医師に提供する」、「管理職としてチームをまとめたい」など、なんでも良いと思います。
それが今のあなたの臨床検査技師としての理念(ビジョン)=目的になるはずです。
冒頭でもお話をした通りですが、意外に理念をきちんと持っていない方が多い印象なので、きちんと理念(ミッション)を持つべきだと思います。
目的に向かう過程こそが、叶える鍵になる
「臨床検査技師としての理念=目的」が定まれば、今度はどのようにしてそこまで辿り着けるかを考えます。
ここで一度、深呼吸をしてみましょう。
人間は誰もが、結果論ばかりを追い求めています。もちろん結果がすべてなので、良い結果を出すことは社会において大事だと思います。
しかし、目標に向かうまでの過程こそが、自分の理念(ミッション)を叶えるための鍵になります。
どのような意識で仕事に向き合ったか、何がうまくいって、何を失敗したのか。
失敗したとき、どのように軌道修正をしたのか。
きちんとタスク毎に整理をしながら、目的に向かって歩くことです。重要なのは中身です。
息を切らしながらゴールしても、途中で忘れ物をしているかもしれません。
自分のペースで歩くことによって、視野が広がっていくため、見落としが少なくなります。
新しい発見や、新しい出会いが必ずあなたを待っています。
目的に向かって進んでいる途中での出会いや発見は、自分にとって必ずプラスになるものです。絶対に通り過ぎてはいけません。
振り返っても手遅れになる事だってあるのですから。
僕も今日まで、たくさんの発見と出会いに恵まれて
いまの自分があると思っています。
目の前には、たくさんの選択肢が広がっている事に気づく
目的に進むための道のりは、決してひとつだけではありません。
分岐があって、「右or左?」というわけでもありません。
あなたの目の前には無数の選択肢が広がっている事に気がついてください。
目の前に敷かれたレールだけじゃないんです。
自分の考え方や捉え方で、数えきれないほどの道がどんどん広がっていくのです。それを塞いでしまうのも、見えないフリをするのも、全てあなた次第です。
自分の道を自分で閉ざす事は絶対にしないでください。
目的を定め、広い視野で見渡すと無数の選択肢があって、どれを選ぶのかは自分で決めなければいけません。
しかし、目的に向かう過程が大切なのでどの道を選んでもかまいません。あくまでも、「目的を定めておく」ということが重要です。
その時点で無意味な道はなくなっているはずなので。
道は一つだけではなく、無数に広がっているということを
決して忘れないでください。本当に大切なことです。
人として成長する
目的や進むべき道が決まると、人はとても安定します。
周りを落ち着いた目線で考えることができる様になり、自分に関わる全てのことがポジティブなものに置き換わるはずです。
それは人として成長する瞬間でもあるのです。
僕は理念も、進むべき方向性も定まっていますが、例えば大きなトラブルが起きた場合、
以前だと「めんどくさいトラブルに巻き込まれた。」という思考回路だったのが、
「どんなトラブルが起きたとしても将来の糧になるから、冷静に対処しよう」という思考回路に変化した事を実感しています。
仕事にも大きくプラスになる影響を与えることになるはずです。
自分で稼げる力をつけよう
これは広義として考えて欲しいです。
自分で稼げる力というのは、「年功序列で給与をもらう」という概念から外れるということ。
理念や道が決まると、人として成長することができます。
そして仕事に良い影響を与える事になります。それが個性として生きてくるので、周りのスタッフがあなたを見る目が変わってくるはずです。
つまり、あなたの評価が上がり、給与が上がったり、思わぬところから収入を得ることにつながっていくのです。
自分で稼げる力は副業の事も指しています。
進むべき道が定まると、副業で収益を得られるノウハウもきちんと安定するはずです。
そして、目的を達成したその時は、想像を絶するほどの充実感と喜びを体験する事ができるはずです。そして新たなステージに上がっていくわけです。
これが僕が意識している【くまのこ流働き方改革】なのです!
働き方改革のまとめ
僕が考える臨床検査技師としての働き方改革とは、「臨床検査技師の在り方」です。
ここまで読んでくれた方は理解してくれたと思いますが、一歩ずつ段階を踏んでいく必要があるのです。“ひとつまみ”するだけでは成り立つことができません。
下記にまとめてみました。
【くまのこ流働き方改革】
①自分の現在地を把握する(棚卸し)
②臨床検査技師としての理念(ミッション)=目的を明確にする
③理念を達成するための無数の選択肢から道を定める
④道のりの中でたくさんの出会いや発見をしながら、人として成長する
⑤自分で稼げる力が身についてくる
⑥理念(ミッション)=目的を達成する
⑦新たなステージへ(新しい理念(ミッション)=目的の設定)
僕は日常にこの働き方改革を率先して導入し、ここまで過ごしてきました。
もちろん挫折や失敗はたくさんしましたが、根幹にはこの働き方改革の意識を忘れずに持っていました。
臨床検査技師として、道に迷っている人や将来について迷っている方はぜひ、【くまのこ流働き方改革】を生活に組み込んで欲しいと思います。
絶対に無駄ではないはずです。
臨床検査技師として、これからも一緒に進んでいきましょう。
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