学会、一体いくつ入っていますか?♯14

くまのこ検査技師塾ブログです

こんにちは、臨床検査技師・医療ライターのサユコです。
子供が小学生になり、生活スタイルの変化に翻弄されています。

この記事を読んでくださってる方で入社してから部署異動になった方もいらっしゃるかもしれません。

その際、上司に学会への入会を勧められることもあることでしょう。

認定資格を受験する時も、学会の入会が条件になっている場合もありますよね。

医療系の資格職なら、何かしらに所属している人も多いであろう「学会」。

皆さんは学会に所属していますか?
もし所属しているなら、いくつ所属していますか?

今回は、臨床検査技師と学会についてご紹介します。

目次

臨床検査技師が入会している学会にはどんなものがある?

臨床検査技師が参加できる・仕事内容に関わる学会は多岐に渡ります。

かなり専門的な学会もあって全てを挙げることは難しいのですが、比較的入会している人が多そうな学会を紹介します。
(参考:参考:https://www.jslm.org/etc/link.html

日本臨床検査医学会
URL: https://www.jslm.org/
臨床検査全般に関わる学会です。
臨床検査技師だけでなく、医師も入会します。
「すべての医学・医療分野に関わる臨床検査を学術的な立場から先導していく役割」を担っており、臨床検査関連では一番大きな学会と言えそうです。
(引用:「日本臨床検査医学会」理事長挨拶よりhttps://www.jslm.org/about/jslm/message.html

その他、検査業務に直結する主な学会

臨床検査技師の仕事内容に関わりが深い学会を一覧にまとめました。

学会名扱う分野URL
日本臨床化学学会分析化学、医療工学、薬学などhttps://jscc-jp.gr.jp/
日本検査血液学会臨床血液学http://jslh.kenkyuukai.jp/
日本臨床微生物学会臨床微生物学、感染症診療https://www.jscm.org/
日本病理学会臨床病理学https://pathology.or.jp/
日本超音波検査学会超音波検査医学https://www.jss.org/
日本不整脈心電学会不整脈学、心電学https://new.jhrs.or.jp/

全て紹介するのは困難なほど、臨床検査技師の業務に関わる学会の数は多いです。

主要な学会の関連リンクなどから辿れますので、興味のある内容を扱っている学会はぜひホームページを見てみてください。
参加せずとも有益な情報が得られることがあります。

学会に入るメリット

分野の最先端の話題に触れられる

学会に入ると、会員限定の会報誌が閲覧できるようになります。
そうすると最新の臨床研究や学会の演題一覧などが見られます。
さらに、ガイドラインの変更など業務に直結する情報もいち早く知れます。

会員限定のセミナーで知識を深められる

学術集会などで、会員限定や優先のセミナーが開催されることがあります。
著名な講師の先生方が講演・実演されることが多く非常に勉強になりますので、機会があればぜひ参加してみましょう。

認定試験の受験資格が得られる

超音波検査士や細胞検査士など、認定の受験資格に「学会に入会してから○年以上」という条件があるものもあります。
受験のチャンスは多いほど合格可能性が高くなるので、将来認定資格の取得を目指す方は早めに受験要項を確認してください。

「会員歴が足りなくて今年は受験できない!」とがっかりする人は意外と多いです。

基本的には、学会に入るメリットはたくさんあります。
最新の情報にいち早く触れられるので、クリニックなどの少人数の施設に勤めている人も情報のアップデートには有効です。

大学病院や母体が大きい施設では学会入会が半ば義務付けられているようなところもあります。
そうでなくとも、積極的な学会参加は自分の知識や技術を向上させるために大切だと感じます。

「自分と同じような業務を担当している人は、どんな学会にはいっているんだろう?」と疑問に思った方は、ぜひオンラインサロンで聞いてみてください。最適な学会やおすすめを教えてもらえますよ。
(くまのこ検査技師塾オンラインサロン)

学会に入るデメリット…?

学会に入るデメリットはほぼありません。
いいことづくめです!…と言いたいところなのですが。

学会に入れば当然年会費を払わなければなりません。
学会によりますが、大体1万円前後のところが多いでしょうか。
入会する学会が多ければ多いほど年会費も払わなければいけないわけで…。

医師とは別料金だったり学生割引がある場合もありますが、正直「臨床検査技師にとっては中々お高いな」と感じています。

若いとお給料もまだ安いことも多いので、特に負担が大きいですよね。
病院によっては補助が出るところもあるそうで、非常に羨ましいです。

認定資格の維持に必要なもの、絶対に情報を抑えておきたいものなど優先順位をつけて入会しましょう。

年間でかかる費用の実際

「費用が高い」とは言っても具体的にどれほどかかるのか?

著者の例をご紹介します。

大学病院勤務時代

生化学部門に所属して、採血も行っていました。
上司の勧めで日本臨床化学学会に入会しまし、保険加入が義務付けられていたので日臨技+都臨技にも入会。

入職したばかりで、

臨床化学学会 6,000円(30歳未満の正会員料金)

日臨技 10,000円

都臨技 7,000円

の出費はやや懐にダメージが大きかったです。

健診施設勤務

現在、採血業務は行わなくなったので技師会は退会しました。

とはいえ、対人・対物損害賠償の可能性はゼロではありません。
昔よりも余裕ができたこと、対人・対物事故の怖さがわかったことからそろそろ復活してもいいかと考えています。

超音波検査士の受験、資格維持のために日本超音波検査学会のみ入会しています。
年会費は7,000円です。本当はもっと気になる学会があるのですが、あっという間に5万、10万…となって現在の私には負担が大きいので見送っています。

こうしてみると、一学会+技師会の最低限で25,000円前後といったところでしょうか。

高い・安いの感覚は人それぞれですが、子育て中の非常勤パートの身では、正直「この程度で抑えておきたいな…」と思っています。

衛生臨床検査技師会って?

ところで、「技師会」「日臨技」「都臨技」という言葉を聞いたことがありませんか?

これらは「日本衛生臨床検査技師会」という臨床検査技師の学術・職能団体の略称です。(以下「技師会」と呼びます。)
技師会は学会とは別の団体ですが、入会している臨床検査技師は多いです。

日臨技は全国団体であり、さらに都道府県別に技師会が設けられています。
都道府県別の技師会に入会するには日臨技に入会していなければならず、都道府県別の技師会のみに入会することはできません。

技師会は、学会とは別に各種の認定制度や講習会を行っています。

各都道府県の技師会ホームページには求人情報も載っています。
技師会の求人にしか掲載していない施設もありますよ。
会員でなくても閲覧できるので、転職を考えている方は目を通してみてください。

最近は「臨床検査技師のタスクシフト/シェア」も話題ですね。
会員はタスクシフト/シェアのための講習会が割引料金で受講できます。

また、業務中の感染事故や採血などの対人・対物賠償責任に対する「臨床検査技師賠償責任保険に加入できます。業務を行う以上は誰にでもリスクがあるため、特に採血や感染リスクがある業務を行う方は入会をおすすめします。

このように、技師会は臨床検査技師として働く上で重要な情報発信や研修を行っている団体です。

年会費は令和5年度で日臨技1万円+都道府県別の年会費がかかります。

学会には入らなくても、これらの臨床技師会には入っておくといいですね。

(参考:日本衛星臨床検査技師会 https://www.jamt.or.jp/、各都道府県技師会 https://www.jamt.or.jp/japan/

学会に入って知識・技術を向上しよう!

臨床検査技師と学会について、入会者が多いと思われるものやメリットなどをご紹介しました。
費用はかかるものの、非常に有益な情報が得られるのでぜひ積極的に入会しましょう。


学会とは別に「衛生臨床検査技師会」の団体もあります。
こちらも業務に役立つ情報や研修、サービスが受けられますので合わせてチェックしてくださいね。

著者:サユコ

一児の母。
大学の検査技術学専攻を卒業した後、大学病院→個人クリニック→健診施設と勤務。


現在は検査技師かつ医療系ライターとして、フリーで働いています。

超音波検査士(健診領域)を取得したものの、まだまだ勉強中。


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